東京都港区の飲食店の経営者が、風営法違反容疑で書類送検されました。普通の飲食店になぜ風営法が適用されたのかと不思議に思ったところ、理由は、

「深夜にしつこい客引きをした」からだそうです。

確かに風営法第32条第3項には、深夜における飲食店営業の規制として、こう書かれてあります。

第22条第1項(第3号を除く。)の規定は、飲食店営業を営む者について準用する。

ここでいう第22条第1項とは何なのかというと、風俗営業を営む者の禁止行為です。それは1号から6号まであって、

1号には、「当該営業に関し客引きをすること」

2号には、「当該営業に関し客引きをするため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと」

と書かれてあります。

つまり、風俗営業の禁止行為が、深夜に営業する飲食店にも適用されたということです。

どうやら、その飲食店の経営者は、店の従業員に対して、通行人に抱き付くなどのしつこい客引きをさせていたようです。

理由は、隣接する同業者に対抗するためだったようですが・・・。

ちなみに、その飲食店は、経営者がトルコ国籍のケバブ店で、看板が赤いところから「赤ケバブ」と呼ばれているそうです。そして、そのライバル店が「青ケバブ」で、競争が激化していたようです。

今回、一般の飲食店に風営法が適用されたポイントは2つです。

1.深夜であること。

2.しつこい客引が噂になっていたこと。

ですので、一般の飲食店でも深夜(午後10時から午前6時まで)に営業する場合は、風俗営業の禁止行為が適用されるので気をつけましょう。ということです。